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息もできない

第23章 今度は俺?

落ち着け


俺は直に気づかれないようにゆっくりと深呼吸をした


「遊ぶのやめにして、ちゃんと洗うな」


ごめん、と呟いて直にキスをする
それから出来る限り変な触り方をしないように体を洗った


「ほら、湯船入って」
「……はぁい」


少し熱めのお湯に直を浸からせてから俺も身体を洗い始める


すると、直が浴槽の淵に顎を乗せながら話しかけてきた


「……ねぇ春陽……」
「なに?」
「…………シないの?」


俺は驚いて吹き出しそうになった
が、次の瞬間には顔が緩んだ


あー…ったく
予想外のことしてくれるんだから
俺の我慢も考えてよ


俺は背を丸めて直の口にまたキスをした


「風邪引いてんでしょ。これ以上具合悪くなったらどうすんの」
「大丈夫だよ」
「俺が嫌なの」
「……たくさん汗かけば治るよ?」
「……ちょっと直。どこのエロ漫画でそんなこと覚えてきたの……」


あんまり深く考えると勃ちそうな内容の会話に、俺は無心で応じる


なにも考えるな
とにかく洗え


「はい、直つめてつめてー」
「んー……」


頭、身体、顔、と洗って俺は直の背中側に滑り込むように浴槽に入った

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