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息もできない

第25章 息もできない

何でわかったのか、とかの説明はなかったけど
俺も特に気にせずに春陽の後に続いた


そういえば前にもこうやって2人で買い物に来たことがあったなぁ
その時は服を選んだりしたんだっけ


「今日は何を見るの?」
「ん?どうしよっか。映画見る?」
「あ、俺見たいのあったんだよね」


じゃあそれ見に行こう、と俺たちは映画館に向かった


最近見ている時間がなかっただけで本当は結構映画好き、という春陽が挙げる好きな映画は俺が見たことのあるものもたくさんあって


趣味が合うって嬉しいな


俺が見たいと言っていた映画も春陽が見たいと思っていた映画だったらしく、言い争うことなんてなくすんなり決まった


「ポップコーン食べる?」
「食べたい!」


そんな普通のカップルがするような会話をして、劇場に入った


見た映画は洋画の人気俳優が出演するアクション映画

正直ストーリーはありきたりだったけど、主演の男優さんがすごくかっこよかった


満足して劇場を出ると、春陽が感想を求めてきた


「どうだった?」
「面白かった!やっぱりこの俳優さん良いよね」
「そうだね」


かっこよかったー、と俺がまだ感嘆の声を漏らしていると隣を歩いていた春陽が俺の腕を掴んだ

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