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息もできない

第9章 お友達ってどこまでですか


「ご馳走様でしたー」

と手を合わせて言ってからふーっと息を吐いた

美味しかったー
なんか、普段そんなに食べないんだけど今日はすごい食べた気がする
お腹一杯

2人で食器をシンクに運んで三浦さんがソファに座ってから俺はそろそろ帰ろうかな、と荷物をまとめ始めた


「なにしてんの?」
「え、そろそろ帰ろうかと思って」
「今日泊まって行くんじゃないの?」
「だって他人の家に二泊とか、悪いじゃん」
「今日は一日一緒にいてくれるんでしょ」
「え?」
「さっき自分で言ったでしょ」


言った…かも
でも

「今日は、帰りたい………考えとか整理したい」


そう言うと三浦さんは暫く黙り込んでから


「わかった。けど、家まで送らせて」
「?送ってくれるの?ありがと」
「……」


少しだけ雰囲気が悪くなってしまった
なんでそんないきなり不機嫌なの


その後は特に会話もなく家まで車で送ってもらった

「ねぇ谷口さん、メアド教えて」
「うん」

携帯で自分のプロフィールを表示して差し出すと三浦さんはそれを素早く打ち込んで携帯を返してくれた


「じゃあ、また」
と言って三浦さんは車で去って行った


帰りたいって言ったのは自分なんだけどさ、なんていうかさみしいかも?


そーいえばネックレス、渡しそびれちゃった

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