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薫子の先生な日常

第2章 Kとわたし

私はKに抱きすくめられながら、じっとしていた。

頭上でKが泣いている気配がする。

「抱きたいんだ。

その瞬間だけでも、オレだけのものにしたいんだ。」

「あのなあ、K…お前ちょっとまてよ。」

窓から声がした。

「手順を踏め。あと、お前がやったことでカオルが首になってもいいのかよ。」

長井だ。

ベランダ伝いに来たらしい。

「監督……。」

「お前がカオルのこと見てることくらい、お見通しだよ。でも、それはやり過ぎじゃないか?あと。オレとカオルは付き合ってない。断言する。嘘だったら、オレの秘蔵のライオンズグッズを進呈してもいい。」

「え…」

「とりあえず、離れろ。」

「は、はい。」

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