テキストサイズ

片想いの行方

第26章 交差する想い

「…………っ」




その冷たい声に



あたしはピタッと足を止める。




蓮くんは、そのまま何も言わずに屋上を出ていってしまった。




「………蓮く………」





最後…



一度もあたしの事を見てくれなかった……





………ついこの前までは



とびきりの笑顔を見せてくれて……



優しく話しかけてくれていたのに…………








放心して立ちすくむあたしの横に





ヒメが並んだ。





「…………っ」




ふつふつと、黒い何かが心の中を埋め尽くしていく。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ