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「蓮。



さっきも言ったけど、お前は完全に思い違いをしてる。



…それは優香の事でも、俺の事でも無い。



お前自身が、“ 自分 ” に気付いてないだけだ」




「…………！」





……


ど、どーいうこと………？





唖然とするあたしを余所に、ヒメはまた笑みを浮かべる。




「お前頭いいんだから、考えなくたって分かるだろ。


…それか、実はもう分かってんじゃねーの？


それで本心を見て見ぬフリしてんなら、すげータチ悪いぜ？」










「……………



意味わかんねー 」








蓮くんは一言そう呟くと




ヒメから手を離して、そのまま入口に向かって歩き出した。





「……っ 蓮くん……！」




あたしは慌てて蓮くんの後を追って、横に並ぶ。






「…蓮くん、あたし……」







「……付いて来るな 」