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片想いの行方

第32章 選択、そして決断の先に



麗子は飲み終わった缶をパキっと手で潰した。


「……だけど。



選べなくても、迷っても。



誰もが皆、必ずどこかで選択をするのよね。



自ら決める時と、必然的に決まる時。



その決断が、また誰かの選択へと繋がっていく。





………2人が好きなその女の子を、私は知らないけど。



2人の蓮を動かした優香の決断が、彼女にとってどんな結果になるかしらね」





「…………………」






私は涙を拭って、麗子を見る。





「……何その言葉。

全く意味が分からないわ」




「あはは。

実は私も、自分で言ってて意味不明よ」






麗子は白い歯を見せて笑うと、私の頭に手を乗せた。


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