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「…………ん………」




握られていた蓮くんの片方の手が



そっとあたしの頬を伝わる涙を拭う。




触れるか触れないかの、優しいキスの後で




唖然とする私のおでこに、自分のおでこをつけて




蓮くんはふっと笑った。






「……ごめん。



最後言い終わるまで聞きたかったけど



嬉しくて待てなかった」




「………えっ………？」




な、何が起きてるの……？


れ、蓮くんが………


キスしてくれた………！？///



心臓がバクバクと鳴り響いて、頭がパニックになる。





「……香月。


俺、優香と別れたよ」




「……………！！」





蓮くんは体を離して、あたしを真っ直ぐに見た。