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片想いの行方

第34章 真実の願い


……………………………………



「……うぇっ……気持ちわりー……」




総合施設の門を抜けたところで、俺は膝に手をついた。




電車を降りてから、徒歩10分かかる距離を半分の時間で走ってきた。


途中、何人もの他校の学生とすれ違ったから。


おそらく、試合は既に終わってる。




「……はぁ……

なんだって俺が、こんな青春マンガみたいな真似を………」




額から、大量の汗が流れ落ちる。







親友の恋を後押しして。


その女を、自分も好きになって。


その女に告白する為に、ここまで追いかけてきた。









…………バカじゃねーの俺!







ありきたりな展開と、自分のダサさに、俺は心底嫌気がした。




「………………」





だけど




こうなっちまったもんは仕方ない。




俺は右側に見える体育館から歩いてくる、女の3人組を見つけた。

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