
片想いの行方
第35章 いつかのお返し
蓮くんの目線を追って振り返ると
「………………!!」
肩で大きく息をしたヒメが
あたしの後ろに立っていた。
唖然とするあたしから離れて、蓮くんはベンチから立ち上がる。
「………てめぇ………」
ヒメは、近付いてくる蓮くんを睨む。
「こんなクソ寒い日にいきなり呼びだしたと思ったら……
……何やってんだよ」
「………………」
蓮くんは無言のままだ。
「……俺の警告を忘れてんじゃねーよ。
今度泣かしたら………」
ヒメがそこまで言いかけた、次の瞬間
……バキッ……!!!
「………………!!!」
