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片想いの行方

第39章 片想いの行方


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「なーんだ、結局どっちともくっつかなかったの。

麗子さまの助言でも、美和の心は揺るがなかったのね~」



「……待て。

なんでそこで姉貴の名前が出るんだ」




土手沿いの道まで下りると、アンナの言葉にヒメが反応した。





夕陽があたし達を照らして、4つの影ができる。





「……美和、また揺れたりしたらすぐに俺を呼べよ。

いつでも傍に行ってやるから。

新藤さんも陽菜も、お前に逢いたがってるし」




「……蓮くん……」




「蓮、ガキを使うなんて汚ねーぞ。

俺がいつでもお前を監視できる位置にいることを、忘れるな」






アンナがけらけらと笑う。





「あはは、本当に2人は仲良しだね。


同じ名前で両想い。


もう、いっそのことそっちでお互いの愛を深めたらどう?」









ふざけんな!と、またしても蓮くんとヒメは同じ言葉を発して。







もうげんなりした様子で、2人は同時にため息をついた。


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