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片想いの行方

第69章 ☆甘い夜

「…………!」

「う……自惚れかもしれないけど。
私も、ヒメと考えてることは、きっと同じはずだから……///」




最後は消えそうな声になって、恥ずかしそうに目線を逸らす。

繋がれた手から、緊張が伝わってくるようだ。


………まいったな。

そんな事言われたら、自然に本音が出ちまうだろ。




「同じじゃねーよ。
この年で俺、美和とヤることばっかり考えてるし」

「…………!///」

「なのにお前、何度も俺のことお預けさせるじゃん」

「そ、それは……会社とか外とかでしようとするからでしょ!」




真っ赤な顔で声を大きくする美和が可愛いすぎて

微笑む自分を見られたくなくて、また自分の胸に美和を引き寄せた。





………愛しさが、全身に溢れる。


やっと、心が穏やかになってきやがった。



片想いの時間があまりにも長かったから、些細な事でもすぐに不安になるけど


こうして美和が俺の手の中にいるのは、紛れもない事実。



相手を信じて、2人でこれからも歩んでいけばいい。


………それでいいんだ。

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