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片想いの行方

第69章 ☆甘い夜



あーーー混乱。

つーか俺、本来はこんな性格じゃないんですけど。



どんな女でも、考えてることなんて手に取るように分かるし

この年になってまで、グダグダ余計な事を考えるも必要もねーし



だけど




「……………」




不思議そうに俺を見る美和の頭を、そっと撫でた。




蓮以外に恋愛経験が無いからなのか……美和は同じ年の女とは大分違う。


行動のひとつひとつがどこか幼くて、感情も全身で表現するから


美和といると、あの頃の制服を着た自分に舞い戻った気分になる。




そのくせ、たまにドキっとするような色気のある仕草をするから


こっちとしてはたまったもんじゃない。


この俺が、振り回されっぱなし。


………これがいわゆる、天然?




「ヒメ」




俺のもうひとつの手を取って

美和が口を開いた。




「……私は、ヒメが本心のままで私に接してくれる方が、嬉しいよ」

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