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pure love

第5章 兆候?

わぁぁぁぁっ‼︎

クラスメイトから歓声が上がる。


「奏くん、すごい‼︎ 」

凛が嬉しそうに見つめる先には、シュートを決めた奏の姿。

俺の方を振り返り、グッと親指を立てて笑う。


張り詰めて重苦しかった空気がガラリと変わった。

(やるじゃん、奏)

なんて、

絶対本人の前では言ってやらない言葉を頭の中で言って、俺も笑顔を返す。



「奏くんはすごい……蓮くんずっと怖い顔してたのに」

俺の方を向いて笑うと、凛は奏に向けて親指を…


「凛、親指は立てて! 下向けると、奏が凹むから」

凛の手を握って回し、思い切り下を向いていた親指を上に向ける。


凹むから…なんて言ったけど、奏はそんな様子に爆笑していた。



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