大好きだよ
第3章 病院
バランスを崩し、俺の方へ倒れこんできた。
有「きゃっ…」
ぎゅ…
はぁ…なんとかセーフ‼︎
翔「たいじょぶ、?」
有「てへ♪ごめんね翔ちゃん!」
ニコッと笑う有実。
でも、苦しそうな笑顔だってすぐわかった。
あえて俺は気づかないふりをして歩き始めた。
手を繋いでいると有実の気持ちが読めてしまう。
手が冷たいから緊張してるんだな、とか。
ちょっと握る力が強くなったから俺に頼ってんのかな、とか。
有「ねぇー、翔ちゃん歩くの速いよー(汗)」
ふいに言われたその言葉。
俺、そんなに速かったっけな…
自分では普通通りだと思うけど…
翔「そう、?ごめんな、もうちょっとゆっくり歩くわー。」
有実を見る。
あ…れ…?