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不器用なくちびる

第20章 【春菜 14才】

栞がイギリスに行ってから
手紙のやり取りをした私は
あの日吉井がお別れキスを栞に
あげたことを知った。

あの浮気者め〜〜〜!


どうか神様…
あの優しい人にいつか大きな大きな
幸せが訪れますように。

あの優しい瞳に映るのが私じゃなくても
どうか彼を愛してくれる
大切な人に出逢えますように。


不器用な私たちが
それぞれの大切な人と
大人の恋を経験するのは
まだ先の話だった。



✳︎春菜 14才 完✳︎

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