テキストサイズ

不器用なくちびる

第22章 【椎名 16才】

……………………

家に帰ると桧奈が夕食の
準備をして待っていた。

休みの日は、家で飯を食わないことも
多かったから…俺は少し驚いた。
桧奈と向かい合わせで
飯を食うのは今日二度目だ。


「椎名…彼女いるんだね。」


俺が、うまい肉豆腐を食ってると
桧奈が突然切り出した。


「…は?いねえよ。そんなもん。」


「え…でも…」


歯切れが悪いこいつなんて珍しいな。


「…もしかしてラブホ行ったの見たの?
あんなのただのセフレだから。
ちょっと声掛ければ
すぐ股を開く女なんだよ。」


桧奈の手が止まった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ