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不器用なくちびる

第22章 【椎名 16才】

桧奈をベッドに押し倒すと
そのくちびるを割り舌と舌を絡める。

俺たちはこの一週間
キスもしていなかった。
今までと違うギクシャクとした
雰囲気におやじさんも
何か気付いたかもしれないな…

ある考えがふと頭をよぎる…
俺なんかが桧奈と付き合ったら…
おやじさんに対する
裏切りになるんじゃないだろうか…

でも…

舌を絡め合いながら、
桧奈の手は俺の背中を強く抱きしめる。

お互いの気持ちが抑えられない…
そんな激しいキスだった。

こんなキスをするのは初めてだ。
俺は…もう
桧奈じゃないとダメかもしれない。

桧奈も同じ気持ちだろ…?

もしそうなら、
おやじさんには許してもらえるまで
頭を下げ続けよう…

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