新章イケメン大奥〜逆ハーレムの世界
第14章 日向
「俺は病で、
一時は生きることさえ諦めた。
何の役にも立てない人生を呪った…
しかし、今一度生きる力を仏に与えられ
人の役に立てる人生を与えられた。
こんなにうれしいことは無い。
その上に、あの娘の笑顔を
取り戻せるなら…
いや、正直に申せばそれが一番の
動機かもしれないがな…」
瑠璃を自由にすれば、
将軍となる日向は二度と瑠璃に
触れることは叶わない。
生きる世界が違うのだ。
日向は清々しいくらいの笑顔を
浮かべていたが
同時に、堪らなく胸が切なく
痛むのを感じていた。
「私からはもう何も申し上げません…」
「春日にはこれからますます
面倒を掛けるな。
お前あっての江戸幕府だ。
期待しているぞ…」
この瞬間、春日局も瑠璃とは
別々の道を行くことを決定づけられた…
「そこで春日…一つだけ願いがある。
何、大したことではない。
他には何も望まぬゆえ…」
……………………
「仰せのままに…」
話を聞き終えた春日局は
本人にもわからぬ程密かに
眉を寄せていた。
一時は生きることさえ諦めた。
何の役にも立てない人生を呪った…
しかし、今一度生きる力を仏に与えられ
人の役に立てる人生を与えられた。
こんなにうれしいことは無い。
その上に、あの娘の笑顔を
取り戻せるなら…
いや、正直に申せばそれが一番の
動機かもしれないがな…」
瑠璃を自由にすれば、
将軍となる日向は二度と瑠璃に
触れることは叶わない。
生きる世界が違うのだ。
日向は清々しいくらいの笑顔を
浮かべていたが
同時に、堪らなく胸が切なく
痛むのを感じていた。
「私からはもう何も申し上げません…」
「春日にはこれからますます
面倒を掛けるな。
お前あっての江戸幕府だ。
期待しているぞ…」
この瞬間、春日局も瑠璃とは
別々の道を行くことを決定づけられた…
「そこで春日…一つだけ願いがある。
何、大したことではない。
他には何も望まぬゆえ…」
……………………
「仰せのままに…」
話を聞き終えた春日局は
本人にもわからぬ程密かに
眉を寄せていた。