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殺人鬼の棲む島

第17章 3日目 早朝

オフ会3日目の朝は陰鬱な気分とは無関係に晴れ渡っていた。

リビングの窓際で寝ていたソラは射し込む朝日で目を醒ます。


「うわっ!?」

目醒めた瞬間、ソラは大声をあげ、椅子から転げ落ちる。

目の前に望の顔があったからだ。

「ど、どうしたのっ……望ちゃん……」

まばたきを忘れたかのような望のその視線は好意が含まれてるようには見えなかった。

「死んでるのかと思ったんです」

猫目の少女は躊躇いもなくそう言った。

「えっ……?」

「殺人鬼、いるんでしょ。私たちの中に」

「い、いや、まだ絶対にそうだと決まったわけでは……」

「ソラさんがそう言い出したんじゃないですか」

不快そうに望が詰め寄る。

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