殺人鬼の棲む島
第19章 3日目 午前 黒鵜岬
「あなた朝リビングにいなかったじゃないっ!! そうよ! あなたが殺したのよっ!!
」
みじろっぷの目は尋常じゃなかった。
この中に常軌を逸した殺人鬼がいるとしたら、それは彼女じゃないかというくらいみじろっぷは取り乱していた。
「もう私は誰も信じないっ!! 私に近付かないで!!」
「待ってっ!! みじろっぷさんっ!!」
綴が伸ばした手を叩き返し、みじろっぷは島のどこかへと走り去っていった。
「大切な人が殺されてようやくわかるんだよ」
ゆきめがゆっくりと歩き出す。
「でもそれじゃもう遅いんだ……殺されてからじゃ……遅いんだ……」
ゆきめもふらふらと黒鵜岬からきえていく。
鵜のグァグァァという啼き声が殺人鬼のせせら笑いにさえ聞こえた。
分裂する仲間意識をせせら笑うような笑い声に。
」
みじろっぷの目は尋常じゃなかった。
この中に常軌を逸した殺人鬼がいるとしたら、それは彼女じゃないかというくらいみじろっぷは取り乱していた。
「もう私は誰も信じないっ!! 私に近付かないで!!」
「待ってっ!! みじろっぷさんっ!!」
綴が伸ばした手を叩き返し、みじろっぷは島のどこかへと走り去っていった。
「大切な人が殺されてようやくわかるんだよ」
ゆきめがゆっくりと歩き出す。
「でもそれじゃもう遅いんだ……殺されてからじゃ……遅いんだ……」
ゆきめもふらふらと黒鵜岬からきえていく。
鵜のグァグァァという啼き声が殺人鬼のせせら笑いにさえ聞こえた。
分裂する仲間意識をせせら笑うような笑い声に。