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殺人鬼の棲む島

第20章 3日目 昼 リビング

物音にビクッとしワインをこぼしてしまう。

すぐにナフキンで拭い、服は大事には至らなかった。

紫響は立ち上がって物音がした方へと恐る恐る近寄る。


「きゃっ!?」


紫響が短い悲鳴をあげると、その声に驚いたいたちが慌てて飛び出して逃げていく。

「こんな島にあんなイタチいたんだわ……」

まだ早鐘が止まらない胸を落ち着かせながらテーブルへと戻る。

あとでTOMさんに駆除してもらわなきゃ、と思いながら椅子に座る。


「あ、彼、死んだんだっけ……じゃあソラ君にお願いしなきゃね」


独り言を呟きながらグラスにワインを注ぎ直した。

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