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殺人鬼の棲む島

第21章 3日目 昼 洞窟

初日の京茶屋の捜索でこの島の北東部、つまりは黒鵜館からみれば反対側の方に洞窟があることが見つかっていた。

人為的に造られたものではなく自然に出来た洞窟のようだった。

館から持ってきた懐中電灯を照らしながらその洞窟に入っていったのは望だった。

洞窟の中は昼前でも当然暗く、湿度も高くてひんやりと肌寒い。

どこに繋がってるかもわからない洞窟の中を望は一人進んでいく。

いくら好奇心が強いとはいえ、こんな異常な環境の元で洞窟に一人入っていくという行為は尋常ではない。


ヒュルルルルッッ


どこか脇穴が開いているのかそんな風の音が聞こえる。

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