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殺人鬼の棲む島

第21章 3日目 昼 洞窟

人の悲鳴にも聞こえるその音に望の懐中電灯を持つ手が震える。

サイトでは『お悩み相談』なんてものをしている望だが、今のこの状況を『お悩み相談』させてもらいたいくらいだった。


「きゃっ!?」


ごろごろとした岩場は足許が悪く、躓いて転んでしまう。

望は慌てて口を押さえる。

声を出してしまったことを悔いいる行為だ。

殺人鬼に居場所を気付かれないためか、獲物に居場所がバレないためかはわからない。

望は立ち上がって慎重に再び歩き始めた。

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