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殺人鬼の棲む島

第24章 3日目 夜更け リビング

みじろっぷが熱っぽく語り、仕方なく一同は『限りなく女性の可能性が高いけど、男という線も完全には捨てられない』という結論でみじろっぷに納得してもらった。

「どうも堂々巡りですね。これじゃ犯人は炙り出せないわ」

残念そうに紫響がため息をつく。

「自分に嫌疑が向けられたら急に弱気ですね」

ゆきめは紫響を睨む。

「もうやめろ。これ以上やりあっても何も生まれない」

ソラはゆきめの肩に手を置く。

誰かを犯人と決めて隔離する最悪の事態はこうしてうやむやとなり回避できた。

「私……もう寝ます……」

立ち上がったのは望だった。

一致団結しなくても止めるものはもういなかった。

「じゃあ私も寝ようかなぁ……生きてたらまた明日の朝、会いましょう」

遥風は一人で笑ってリビングから出ていく。


星のない夜空で黒鵜島は闇に包まれていた。


一人、また一人と命を落としていく狂った事態に全員の神経がすり減っていた。

果たしてこの島から生きて出れる人間は何人いるのだろう?

それはまだ、誰にもわからなかった……


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