殺人鬼の棲む島
第26章 4日目 早朝 岡山県某漁港
「えっ……」
未来とともこは同時に声をあげる。
「あんな島に船は出とらんよ。名前の通りなんもない島だし、だいいち……」
そこで漁師は顔をしかめて口ごもる。
「だいいちなんなんですか!! はっきり言わないのはよくないわ!!」
帰国子女らしい歯に衣着せぬ物言いで未来が詰る。
「いや、まあ……とにかくあの島には行かん。雨がやんでもしばらくは海も荒れとるじゃろうしな。諦めるんじゃな」
それだけ言うと漁師は逃げるようにその場を立ち去り、船が流されてないかの点検に出ていってしまう。
「あーん、もうっ!! これじゃすまいる先生に会えませんわ!!」
苛立ちげに未来が地団駄を踏む。
そこの分厚いブーツでそんなことをしてよく転ばないものだとともこは変な関心をしてしまう。
未来とともこは同時に声をあげる。
「あんな島に船は出とらんよ。名前の通りなんもない島だし、だいいち……」
そこで漁師は顔をしかめて口ごもる。
「だいいちなんなんですか!! はっきり言わないのはよくないわ!!」
帰国子女らしい歯に衣着せぬ物言いで未来が詰る。
「いや、まあ……とにかくあの島には行かん。雨がやんでもしばらくは海も荒れとるじゃろうしな。諦めるんじゃな」
それだけ言うと漁師は逃げるようにその場を立ち去り、船が流されてないかの点検に出ていってしまう。
「あーん、もうっ!! これじゃすまいる先生に会えませんわ!!」
苛立ちげに未来が地団駄を踏む。
そこの分厚いブーツでそんなことをしてよく転ばないものだとともこは変な関心をしてしまう。