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殺人鬼の棲む島

第33章 4日目 夜 プレイルーム

初日の夜から殺人が起こり、正直誰も遊ぶ余裕など持ち合わせていなかった。
だから立派なプレイルームがあるのにまだ誰も使っていなかった。

プレイルームの中央にはビリヤード台が置かれており、その上には巨大なシャンデリアが吊るされてある。

そのシャンデリアだけでいくらするのかわからないほどの豪華な造りになっていた。

壁際にはダーツがあり、奥のほうにはルーレットも置かれていた。


数日の間に四人もの死体を、それも他殺体を見たメンバーは心の中の何かが壊れ始めていた。

綴恋愛は気晴らしのつもりかプレイルームに一人で来ていた。

一人で玉を並べビリヤード台でナインボールをしていた。

とにかく何かをして、凄惨な事件を一時でも忘れるための気晴らしをしていたかった。

9番を狙えるポジションになり、綴は神経を集中させて手玉をじっと見詰めていた。

キューを引いて、ショットする寸前----

きいっ……

音をたてプレイルームのドアが開いた。

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