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ビリヤード台の上の散らばったボールを見てゆきめが呟いた。

「ナインボール……ですか？」

「そう。ゆきめ君もビリヤードするの？」

「いや、まあ……下手くそですけどね……」

「私も下手だよ、ド下手くそ」

ゆきめにキューを渡して綴がボールを集めて並べ直す。

「じゃあ私とナインボールしようか？」

「えーっ？　絶対負けますよぉ」

「いいでしょ!!　気晴らしに、ね？」

二人は先行を決めるために並んでボールを撃った。

「やった！　私がせんこ」