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殺人鬼の棲む島

第38章 5日目 朝 黒鵜館リビング

生存者は全員リビングにいた。

ソファーでスースーと寝息をたてているのは悠夢である
風邪を引いた悠夢は取り敢えず寝させて体力を回復させることにしたのだ。

その寝顔はあどけなく、大人であることを主張した時の険しさなどというものはなかった。

「ここでみんなでこうやって集まってれば殺人鬼は手が出せません」

遥風はにこっと笑う。
全員で固まって時が過ぎるのを待つ。
遥風の提案に全員が乗った。

もちろん殺人鬼も異論はない、という振りをしていたが、はらわたが煮えくり返る思いであった。

せっかくの命を懸けた鬼ごっこがこれでは台無しである。

今すぐ全員をこの場で血祭りに上げてやりたい気持ちを抑える。

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