テキストサイズ

殺人鬼の棲む島

第39章 5日目  昼 黒鵜館プレイルーム

その証拠に誰一人としてゆきめ少年や綴の死体を確認して犯人の痕跡を調べようと言うものがいなかった。

シャンデリアの罠の仕掛けを探ろうというものがいなかった。

全員が黙って時間が過ぎるのを待った。


探偵ごっこをするときは終わった。


誰だって死にたくはない。

しかしそれを責めることは誰にもできない。
誰だって悪魔的に仕組まれた連続殺人事件で命を玩ばれたくはない。

殺人鬼の意のままに操られたくなかった。


罠の時を除いて被害者は全員一人の時に殺されてるのだ。

だったら全員で固まっていればいい。

どんな愚かなものでも分かる道理だ。

集まっているからには安全。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ