テキストサイズ

殺人鬼の棲む島

第42章 5日目 深夜 黒鵜館リビング

「悪魔に耳を貸しちゃダメ。私がみんなに同じ行動を取ろうって言ったのは、絶対にこうやって殺人鬼が尻尾を出すと思っていたから。ようやく尻尾を捕まえたの。このチャンスを逃したら絶対に後悔するわ」

遥風も必死に訴えた。

「そうよ。悪魔なのよ、こいつは!!」

望は自分に言い聞かせるかのように遥風に加勢した。

「確かに……殺人鬼は捕まえておきたいけど……」

紫響は顎に指を当てて悩む。
ケーキを選んでいるときのような軽い感じに悩んでみせる。

「お願いっ!! 私を信じてっ!」

悠夢は懇願して泣き叫ぶ。

「迷ってる暇はないわ。殺人鬼は縛って地下室にでも閉じ込めるべきよ」

遥風が全員に決断を迫った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ