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殺人鬼の棲む島

第45章 6日目 朝 神社内祈祷所

「一人で歩いちゃいかん。危ないぞ」

声をかけても悠夢は振り返らずに歩いた。



その時、草むらからガサガサっという音が立つ。



慌ててソラと京茶屋と望は振り返って身構える。

「なんじゃ……またお前か……」

草むらから現れたのは件のいたちである。

「可愛いっ!! 悠夢ちゃん見て見てっ!!」

望ははしゃいで悠夢を呼ぶが、振り返らずに先へ先へと進む。

そして鳥居を出て、ようやく悠夢は立ち止まった。

「どうしたんじゃ」

慌てて京茶屋たちは悠夢に駆け寄った。

「知らないんですか? 十三参りをしたあとは決して振り返ってはいけないんですよ、鳥居を出るまで」

悠夢は振り返って三人を見詰めた。

その目はゾッとするほどに冷ややかな目であった。

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