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殺人鬼の棲む島

第49章 6日目 夜更け リビング

「今日も誰も死なんかったな」

「……ええ」

殺人鬼は引っ越ししたのかと思うほどこの島には平和が戻っていた。

リビングのドアが開き、望がトイレから戻ってくる。

そのすぐあとにリビングにやって来たのは遥風だった。

「ああ寒かった……」

三月とはいえあまり気温が高くなく、夜はなかなかの冷え込みだった。

遥風は体を擦りながらキッチンに向かいココアを淹れ始めた。


「……どこへ行ってたんですか、遥風さん」

ソラが問い掛ける。

「どこって……洞窟だよ。あの洞窟結構奥の方が深くってさぁ--」

笑いながら遥風がキッチンから出てきたが、ソラと京茶屋の視線がいつもと違うのを感じて口を閉じた。

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