テキストサイズ

殺人鬼の棲む島

第49章 6日目 夜更け リビング

「えっ……何? この空気……私、疑われてる?」

シリアスな空気が苦手な遥風はヘラヘラと笑う。

「……昨日悠夢ちゃんにちらつかせたナイフ、あれはどうしたんですか?」

ソラが遥風に問う。

「あれは……まあ、なんかのために護身用としてはじめから持ってきてたんだけど……」

胸元からナイフを取り出し、ソラに見せる。

「……何かのためって……なんですか?」

「い、いやだなぁ!! 例えば連絡のとれない孤島で殺人鬼が現れたときのためとかだよ!!」

笑いでごまかそうとするが当然そのブラックユーモアで笑う人はいない。

京茶屋は遥風に悟られないように少しづつ移動して距離を縮める。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ