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殺人鬼の正体が悠夢ちゃんだったなんて……


遥風は肩で息をしながら黒鵜館に近付く。

あと一歩で殺人鬼を捕獲して幽閉できたのにっ……

悔しさで下唇を噛む。


しかしこうなった以上はとにかく反撃するチャンスを探すしかない。

このまま殺人鬼の好きなようにやられっぱなしでは気が収まらない。

そのためには先ず、武器が必要だ。

今は手元に小さなナイフがあるだけだ。

息を殺し、ゆっくりと黒鵜館に入り、リビングを目指す。