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殺人鬼の棲む島

第56章 7日目 日の出 森

「ごめんね、望。もう後戻りは出来ないの」

悠夢は首にかけた手をきゅっと絞める。

「ねぇ……悠夢……」

「なに?」

「もう紫響さんは殺したの?」

「ううん……まだ……あの人はどこにいるかわからないの……」

「そう……気を付けてね……あの人だけは得体が知れないから……」

まるで殺人鬼を応援するかのように望は微笑む。

「……うん。わかった……」

悠夢も笑顔で返す。

森に朝の光が射し込み、次第に闇が消えていく。

小鳥が二人の頭上で心地よく囀ずる。

悠夢の指は望の細い喉に食い込んでいく。



太陽が完全にその姿を見せる頃、望の動きは完全に止まっていた。



悠夢は立ち上がり、振り返らずに森から出ていく。


夜が明けるまでに三人が息耐えるという、戦慄の夜がようやく明けた。


生存者:残り3名




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