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殺人鬼の棲む島

第67章 7日目 夜 洞窟

「はぁはぁはぁはぁ……」

遥風は疲れきった身体を横たえる。

日が落ちた黒鵜島はまた暗闇に包まれていた。

近くには京茶屋の遺体が転がっている。

「京茶屋さん……すいません……逃げるので精一杯みたいです……」

遥風は亡骸に話し掛ける。
もちろん返事はない。

けど心の中で京茶屋の声が聞こえた気がした。


『いいんじゃよ、遥風さん……復讐より今は自分の命じゃ……逃げるんじゃよ……』


そう言われた気がした。

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