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殺人鬼の棲む島

第5章 1日目 夜

柱時計が再び重い音を鳴らす。

「あら、もうこんな時間なの……テレビもなくこうしてお話をしてるだけなのに時間が経つのが早い気がしますね」

紫響は羽織っていたストールを肩にかけ直し、柱時計を眺めていた。

「サイトでは色々とお話ししててもこうして顔を付き合わせて話をするのはまた新鮮ですからね」

つられたように夏野も柱時計に視線をやる。

「そうね。そう考えるとすまいるさんのこの企画に感謝だわ」

「どれ、我々も寝ましょうか」

TOMはテーブルに残ったグラスや皿を手に持ってキッチンに向かう。

「そうそう。明日もあるんだし。早く寝ましょう」

さっさと幕を引きたい様子で綴恋愛も片付けを手伝う。

こうして残っていたものたちも初日の夜を名残惜しむように席を立った。


リビングが消灯されたのは結局午後十一時十分だった。


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