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殺人鬼の棲む島

第6章 1日目 深夜

「京茶屋さんってもしかして……元刑事?」

豹変した京茶屋に驚いた様子もなく、あっけらかんと遥風が尋ねた。

「……あぁ」

「やっぱりぃ!! 昔の仕事とか言いたがらないし、たまに鋭い目するからそうじゃないかなぁって思ったんですよ」

目の前の惨劇を見ても動じず、ゲームを楽しんでるかのような遥風にその場にいた全員が気味の悪いものを感じていた。

「と、とにかくここを出よう」

夏野は苛立ったように遥風の腕を掴み、引っ張り出すように部屋を出てドアを閉めた。

惨状を見ていないものたちも、中の様子がどのようなものか察していた。


このときより楽しいはずのオフ会は、一瞬にして地獄と化した。

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