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殺人鬼の棲む島

第9章 2日目 朝 旧市街地

早朝から通り掛かる船がないか確認していたkuroだったが、見事なくらいに船はいなかった。

仕方なくぶらぶらと歩いて旧市街地にやって来ていた。

市街地とはいってもリゾート地時代に少しだけ店が並んでいただけの寂しいものであったが。

現在は朽ちた店舗跡地が物悲しく軒を並べているだけだ。

その時、ふっとどこからか見られているような気配を感じた。

昨日のすまいる殺害のことが頭をよぎり、kuroは怖くなって身を屈めて辺りを見渡す。

誰もいないことを確認しても身を屈めた姿勢のままでそぉっと移動し、廃屋の店舗の中に入る。

やはり誰もいない……

気のせい……?

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