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殺人鬼の棲む島

第12章 2日目 昼 船着き場

船着き場には当然船はない。

チャーター便しか往来のない港だから当然だ。

やって来たTOMも別に船があることを期待しての行動ではない。

岩場に腰掛けて海を眺めていた。

この島ではわずかな時間の間に二人もの人物が殺害された。

それなのに景色はいつもと同じのんびりとしたものであった。

この辺りは黒鵜島の他にもたくさんの島がある。

しかしそれらすべては無人島だ。

たとえ泳いで行ったところで誰かを呼べるわけでもない。

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