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殺人鬼の棲む島

第15章 二日目 夜更け

「じゃあ聞きますけど紫響さん、あなたはすまいるさんが殺された時間はどこにいた? kuroさんのときは?」

ソラの質問に紫響は「意地悪ね」とだけ答えた。

「誰が犯人かなんて探すのは俺たちの分裂を生み出すだけだ。それこそ殺人鬼の思う壺なんだ。俺たちがしなくてはならないのは犯人を捕まえることじゃない。生き残ることなんだ。もうこれ以上誰一人死なないで無事に帰ることだ」

ソラの言葉には説得力があり、力があった。

誰もが心をひとつにしかけていた。

「とかいってソラさんが殺人鬼だったりして」

水を指したのは遥風だった。

室内だからチューリップ帽は脱いでいたが服装は相変わらずの着流しの和服であった。

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