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殺人鬼の棲む島

第15章 二日目 夜更け

「…………僕はすまいるさんの仇を討ちたい」

驚くくらい低い声でゆきめが囁く。

「絶対に許さない……殺人鬼を」

それまでのゆきめとは違う、迫力のある声。

泣き虫で意気地無しと思っていたゆきめのこの豹変ぶりには遥風さえゾクッとした。

「で、誰なの? 殺人鬼……名乗り出なよ」

「落ち着くんじゃ、ゆきめくん」

「名乗り出たら殺人鬼だけ殺してあげる。けど名乗りでないなら……」

ゆきめは視線を一人一人にゆっくりと回していく。

「意外とゆきめくんが殺人鬼なんじゃないのかな?」

そう言ったのは意外にも犯人探しをやめようと言ったソラであった。

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