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殺人鬼の棲む島

第15章 二日目 夜更け

「なんてね」

そう言いながらソラはゆきめの手首を離す。

「なんとでも言えるんだよ、そんなもん。こんな不毛なやり取りをしていても仕方ないと思わないのか?」

ソラは全員の顔を見渡した。

「今のソラさんの意見、結構的を得てたんじゃないかしら?」

紫響が感心した声でそう言った。

「いや、今のはたとえばの話でして……」

「悔しいけどなかなかいい推理だと思う」

遥風も同調する。

「ぼ、僕じゃないっ……僕じゃないよぉっ……」

先ほどまでの勢いがなくなったゆきめは猜疑心の強い眼差しに見詰められ、涙声になる。

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