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殺人鬼の棲む島

第15章 二日目 夜更け

「いい加減にしなさいよっ!!」

怒鳴ったのは綴だった。

「ソラ、いい加減なこと言わないでっ! 紫響さんも自分だけ助かりたいからってひどいです。遥風さんも煽らないで下さいッ!!」

ぎゅっとゆきめを抱きしめて三人を睨む。

「つ、綴さん……」

「ソラが最初に言ってたじゃないっ。これ以上誰が怪しいだとかそんなこと言ったって仕方ないって。すまいるさんやkuroさんには申し訳ないけど、私も犯人が誰かなんてどうだっていい。これ以上誰も死なず、いがみ合わないで帰りたいの!!」

綴の怒りに「ごめん」とソラと遥風が謝る。

紫響だけは上品な笑みを浮かべてじぃっと綴の顔を凝視していた。

「そうじゃよ。この中に殺人鬼がいるとは思いたくないが、もしそうだったとしてもみんなで固まっていれば安全じゃ」

京茶屋も綴の援護射撃を行う。

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