殺人鬼の棲む島
第15章 二日目 夜更け
「私は嫌よ」
出来かけていた団結心を削ぐ発言をしたのは紫響だった。
「みんなで一緒にいれば安全? そうかしら? だって殺人鬼が含まれてるんですよ、その『みんな』の中には」
全員が敢えて目を反らしていた事実を紫響が突きつける。
「そりゃ確かに全員で同じ場所にいれば殺人鬼も手を出しづらいかもしれないわ。けどね、その気になれば殺せるんじゃない? そう、一人や二人は」
「紫響さん……」
ソラが止めようとするが紫響の言葉は止まらない。
「その一人か二人を殺した時点で犯人を捕まえられるかもしれないわ。けど、自分がその一人か二人になったらどうするつもり?」
「ひとりも殺させはせんよ」
異分子を黙らせる為、京茶屋は断言する。
「あら、そんなセリフ昨夜も聞いたような気がするわ。気のせいかしら?」
出来かけていた団結心を削ぐ発言をしたのは紫響だった。
「みんなで一緒にいれば安全? そうかしら? だって殺人鬼が含まれてるんですよ、その『みんな』の中には」
全員が敢えて目を反らしていた事実を紫響が突きつける。
「そりゃ確かに全員で同じ場所にいれば殺人鬼も手を出しづらいかもしれないわ。けどね、その気になれば殺せるんじゃない? そう、一人や二人は」
「紫響さん……」
ソラが止めようとするが紫響の言葉は止まらない。
「その一人か二人を殺した時点で犯人を捕まえられるかもしれないわ。けど、自分がその一人か二人になったらどうするつもり?」
「ひとりも殺させはせんよ」
異分子を黙らせる為、京茶屋は断言する。
「あら、そんなセリフ昨夜も聞いたような気がするわ。気のせいかしら?」