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「君は失恋をして、綺麗になった」

第1章 「幸あれ」

…………


それから空に星が見えるまで
私はずっと…
1人で佇んでいた。



『はぁ……』




大きなため息がこぼれる。


私はそろそろ帰ろうと
荷物を置いた机に目を落とす。



そこには
長方形の小さな箱が置いてあった。




何これ……⁇






シュルッとリボンをほどき
見覚えのないその箱をそっと開く。



規則正しく並べられた
上品でおいしそうなトリュフ。



開けたふたの裏には
花柄の可愛い
メッセージカードが添えられていた。







『…………っ』




それを読んだ瞬間


一筋の涙が頬をつたった。

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