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「君は失恋をして、綺麗になった」

第3章 「名もなき恋の歌」

…………


2週間後。


「佳奈、大丈夫⁇
なんか元気ないよ⁇」


『んー……そう⁇
寝不足のせいかな』




そんなうそを重ねる日々が
最近増えてきたように思う。



朔からあの言葉を聞いてから
美沙と過ごす1日1日が
つらくてつらくてたまらない。






美沙の聞き上手なところとか。

決して悪口を言わないところとか。





今だってそう。


何も言ってないのに
すぐ気がつくところとか…
人をよく見てるんだなって思う。

優しいなって…
可愛いなって思っちゃう。



美沙のいいところを見つけるたび
朔はこんなところが好きなのかなって
無意識に考えてしまう自分がいた。




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