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「再会」と呼べる「出会い」

第17章 溶ける体温

「君がいなくなって
 丁度一年後かな
 色々あったんだよ」

「…」

私は梅子さんを見ていた。

「私はね パパ似なの
 キヨはママに似てるけど」

「キヨ 濁天のマスターね
 二人は双子なんだ」

「え …あ!」



部分的な白髪、同じだ。
そっか…そうだったんだ。

「本当に嬉しいわ
 時間は気にせず使って頂戴ね
 ここでは現実とは
 違う時間が流れているから」

「…梅子さん」

「ゆっくりしてってね」

梅子さんがニッコリ微笑む。



「行こう」

再び、
次朗君の手が私の手を掴む。

行くってどこへ?


目の前に黒い…エレベーター?



チ ン 



音と共に格子が開く。
私たちはそこに乗り込んだ。

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