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とあるホストの裏事情・完

第10章 テイクアウトの罪

恥ずかしながらも、上の服を脱ぐ。
上半身が露になる。
もちろん、傷もくっきりと。

「……っ、あんまっ、見ないで…」
「……大丈夫」


そう言って、近付いてくる。近くで、俺の傷を見ようとする。

その行動にビビって、思わず後ずさる。

俺の震える肩を優しく抱き寄せ、頭を撫でてくれた。

「大丈夫…ちゃんと、綺麗だよ」
「どこ…が……」
「痛々しいけど……研斗は綺麗だ、汚くなんてない。」

真っ直ぐ、俺の心に届いたその声は、将悟の時と同じように
俺の汚い体を洗ってくれているようだった。


「………これ以上しちゃったら、さすがに将悟に怒られるか……」
「………え…?」

「だって二人、付き合ってるんでしょ?」

「………え!!知ってたんですか……」
「大方将悟から聞いたよー、ラブラブなんだって?いいなー」
「いやっ、今は……」

あの野郎、言いやがって。最悪。これ以上広めてどーすんだ、っつーの!!!!!くそ将悟。

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